ビフィズス菌BB536株
ビフィズス菌は一般的に酸や酸素に弱いことが特徴で、生きた菌を摂取したとしても胃酸で死んでしまうこと多いです。
しかしビフィズス菌BB536は酸や酸素に強く、生きたまま大腸に到達することができます。
ビフィズス菌BB536株は森永乳業によって1969年に健康な乳幼児から発見されました。ヒト由来のビフィズス菌ということになりますね。
その後も40年以上にわたって研究され続け、現在では世界30カ国以上でプロバイオティクスとして利用されるグローバルに活躍するビフィズス菌です。
ビフィズス菌BB536株の効果
便秘の予防と解消
便秘気味の女性39名にビフィズス菌BB536を配合したヨーグルトを1日100g(BB536は20億以上)2週間食べてもらったところ、ビフィズス菌の割合が増えて排便回数が増加し、アンモニア濃度が低下して便の質も改善されました。
ビフィズス菌BB536株はその整腸作用から特定保健用食品および機能性表示食品の関与成分になっています。
免疫力強化
65歳以上の高齢者27名にビフィズス菌BB536菌末(BB536は1000億以上/日)を19週間連続投与したところ、試験期間中にインフルエンザ発症や38℃以上の発熱の回数がビフィズス菌BB536を摂取していない群より少なくなりました。
また、ビフィズス菌BB536の投与により、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活性や好中球の殺菌能が高まり、免疫力の上昇が確認されました。
インフルエンザ感染予防
高齢者を対象とした臨床実験ではビフィズス菌BB536株の継続摂取したグループではNK細胞や好中球活性が高まり、ビフィズス菌BB536株を摂取していないグループに比べて、インフルエンザ発症数や38℃以上の発熱者数が有意に減少しました。
花粉症予防・緩和
ビフィズス菌BB536株を毎日20億個以上、14週間食べ続ける実験を行ったところ、特に目と鼻のかゆみが改善されました。
また、この実験ではスギ花粉による花粉症の原因となるIgE抗体の値が下がったという結果も出ています。
潰瘍性大腸炎の症状を抑制
潰瘍性大腸炎のヒトに1日に2000〜3000億という大量のBB536株を摂取してもらったところ、10人中9人の症状が安定しました。
ETBF菌(大腸にすむ悪玉菌)を抑制
日本人の約10%のヒトに大腸がんの原因になる毒素を出すETBF菌という悪玉菌が住んでいると推測されます。
ビフィズス菌BB536株はETBF株を抑制することができることがわかりました。
コレステロール値低下作用
成人男女43名に100gのビフィズス菌BB536入りヨーグルト(BB536は10億以上)または普通のヨーグルトを1日2個摂取してもらったところ、 普通のヨーグルト摂取群では血中脂質がほとんど変動しなかったのに対して、ビフィズス菌BB536入りヨーグルト摂取群では摂取開始前に比較して総コレステロール値が顕著に低下しました。
ビフィズス菌が腸内のコレステロールの半分を腸で吸収されにくいコプロスタノールのいう物質に分解するとコレステロール値が低減されると考えられています。
病原性大腸菌O157の感染予防
無菌マウスの実験では、病原性大腸菌O157を投与すると32日目までに全てのマウスが死亡したのに対し、あらかじめビフィズス菌BB536を定着させた マウスでは、O157の感染が抑制され、試験期間中に一匹も死亡しませんでした。またO111でもマウスにおいて同様の感染予防作用が認められました。
あらかじめビフィズス菌BB536を腸に定着させておけば0-157の感染が抑制されるということです。
骨強度増強作用
骨粗鬆症モデルラットに、ミルクカルシウムまたは、ミルクカルシウムとビフィズス菌BB536を与えたところ、ミルクカルシウムだけ摂取するよりもビフィズス菌BB536を一緒に摂取した方が、骨の強度が高くなりました。
ビフィズス菌などの善玉菌によって腸内環境が改善されて腸内のpHが低下すると、カルシウムが可溶性となって吸収されやすくなると考えられています。
肌状態の改善
アトピー性皮膚炎やにきびなどの肌トラブルがあり、便秘がちな成人女性28人にビフィズス菌BB536が20億個含まれる乳酸菌飲料を8週間摂取してもらったところ、
排便状況は回数の増加や便性、排便の爽快感が改善が認めれら、肌状態については「つや」「はり」「毛穴の目立ち」「赤み」「感想」「化粧のり」「にきび数」「にきびの程度」などの自覚症状が改善されました。
また一部の被験者において、きめや乾燥状態が改善されていることが認められました。
体重・体脂肪を減少させ、高めのBMIを改善
ビフィズス菌BB536株に加えてビフィズス菌B-3株、N-アセチルグルコサミンを摂取することにより、腸内環境が改善され体重・体脂肪を減少し高めのBMIを改善することが期待されます。
菌概要
菌の名前 | ビフィズス菌BB536株 |
菌の由来 | |
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菌の強さ | |
期待される主な効果 | この菌を使用するメーカー |
菌の効果は研究成果であり、菌を含む製品の効果・効能ではありません。
※医薬品、医薬部外品、特定保健用食品などの一部の製品には善玉菌による整腸作用などの保健効果がある製品があります。