ラクトバチルス・カゼイ
L・カゼイ菌は昔から整腸作用のあるプロバイオティクス(生きた菌による良い効果)としてヨーグルト、乳酸菌飲料などによく使われています。
カゼイ菌の効果・効能
カゼイ菌のもっとも基本的な効果は整腸作用です。
腸内の善玉菌を増やして悪玉菌を減少させ、腸内環境を改善する効果という効果から、「乳酸菌L.シロタ株」や「NY1301株」は特定保健用食品の関与成分となっています。
生きたまま腸に到達するカゼイ菌も多く見つかっていますが、菌の「カラダ=菌体」や菌が作り出した物質に有用な効果(菌体や菌の作り出した物質による作用をバイオジェニックスと呼ぶこともあります。)が確認されているものもあります。
株によっては整腸作用以外にも免疫力強化作用などの様々な効果が確認されています。
(※カゼイ菌の効果は株によって違います)
代表的なカゼイ菌といえばラクトバチルス・カゼイ・シロタ株
カゼイ菌といえば、やはりヤクルト社の乳酸菌L.シロタ株ですね。世界的にも有名なカゼイ菌です。
シロタ株はあまりにも有名で、そのせいでしょうが、「カゼイ菌=シロタ株」と勘違いされている方も多いかと思います。
シロタ株はカゼイ菌に属する菌のうちの一つです。
シロタ株には長い歴史があり、次のような多くの効果が確認されています。
- 便秘予防と解消
- NK細胞活性化
- 風邪予防
- インフルエンザ対策(マウスでの実験)
- アレルギー症状改善
- 花粉症対策
- 抗変異原性(=遺伝情報に異常を起こしてガンの原因などになる物質を減少させる効果)
- 大腸ガンの予防
- 乳がんの予防
- 膀胱がんの予防
- 病原性大腸菌0-157対策
- ノロウイルス感染性胃腸炎症状軽減(発熱日数の減少)
シロタ株は特定保健用食品の関与成分になっており、整腸作用を期待することができます。
ヤクルト社のCMなどでは生きたまま腸に届くことが強調されていますが、死んでしまった(殺菌済み)シロタ株にも免疫力をあげるといった効果があることが確認されています。
腸内フローラに関する本や乳酸菌に関する本を読むと、ほぼ必ず「シロタ株」の名前が登場します。
ピルクルにもカゼイ菌が使われている
ヤクルトに非常に似た乳酸菌飲料ピルクルにもカゼイ菌NY1301株という乳酸菌が使用されています。
NY1301株もシロタ株と同様に特定保健用食品の関与成分にになっており、『ピルクル』には整腸作用のお墨付きがあります。
ピルクルはヤクルトよりも価格が安いのでゴクゴク飲んで、カゼイ菌を摂取することができます。
チチヤス社のヨーグルトにもカゼイ菌
チチヤス社のヨーグルトにもL.カゼイ431菌という生きたまま腸に到達することのできる乳酸菌が使用されています。
抗変異原性の効果をもつカゼイ菌
遺伝情報に変化引き起こす作用(ガンなどの原因になる作用)をもつ物質を変異原と呼びますが、その毒性を抑制する作用を抗変異原性と呼びます。
- シロタ株
- カゼイ菌N-1株
- カゼイ菌K-1株
には抗変異原性があり、食べ物由来の変異原性を低減させる効果があります。
菌体表面に変異原物質を吸着し、排出することも期待できます。
また、カゼイ菌のプロバイオティクスによって腸内環境を改善して悪玉菌を抑制すれば、悪玉菌の産生する有害物質も減少させることができます。
カゼイ菌の効果的な摂取方法
プロバイオティクスやバイオジェニックス(菌体や菌の産生物質による良い効果)の効果は良くも悪くもマイルドなことが特徴です。
免疫力効果アップ・ピロリ菌対策などの効果を得るには数週間に渡って、継続的に善玉菌を摂取する必要があります。
シロタ株やNY1301株など、生きたまま腸に届く菌は『胃酸の薄まった食後』に摂取すると、より効率的に乳酸菌を胃腸に届けることができます。
カゼイ菌の副作用
プロバイオティクス・バイオジェニックスには基本的に副作用はありません。
ただし、人の腸内フローラに影響を及ぼすものですので、体質に合わない場合もあるかもしれません。
実際に摂取して試してみましょう。
このページではこれまでに当サイトでレビューしたカゼイ菌入りのヨーグルトや乳酸菌飲料などをカゼイ菌の種類ごとにまとめました。