フェカリス菌は正式にはエンテロコッカス属フェカリス菌という種類の乳酸菌です。
かつてはストレプトコッカス属フェカリス菌として分類されていた菌で、昔のままの表記をしている場合もあります。
フェカリス菌の特徴は、
- 球状の形をしていること
- 他の乳酸菌に比べると菌体が非常に小さいこと
などが挙げられます。
フェカリス菌は近年では加熱殺菌して用いられるバイオジェニックス(菌体や菌の作り出した物質にようる良い効果)として利用され、注目されることが多いです。
フェカリス菌の効果
もっとも基本的な作用は整腸作用
フェカリス菌は数十年前からプロバイオティクス(生きた菌による良い効果)として用いられてきました。
ロングセラーなサプリメントでは『強力わかもと』にも生きたフェカリス菌が使用されています。(1955年から)
生きたまま腸に到達して、乳酸を産生し、腸内のpHを下げて善玉菌を増やして、悪玉菌を抑制し、腸内環境を改善することが期待されます。
新ビオフェルミンSにもフェカリス菌が使用されている
新ビオフェルミンSに使用されるフェカリス菌129 BIO 3B株は小腸で働くことが特徴でビフィズス菌やアシドフィルス菌の増殖をサポートする働きがあります。
バイオジェニックスとして用いられるフェカリス菌
バイオジェニックスのフェカリス菌の特徴
フェカリス菌は加熱殺菌済みの菌として用いられる菌としてよく知られています。
加熱殺菌済みの菌のメリットは、
- 品質の安定
- 製品の管理がしやすい
- 商品の応用範囲が広い(キャンディーや清涼飲料水に添加できる)
などが挙げられます。
加熱殺菌済みで使用される乳酸菌はフェカリス菌以外にも存在しますが、バイオジェニックスのフェカリス菌の特徴は1gあたりの菌数が圧倒的に多いということです。
小さくて球状をした加熱殺菌済みのフェカリス菌は1gあたり数兆という菌数になります。(特許製法で製造されます)
フェカリス菌以外のバイオジェニックスは一回あたり摂取量が数十億から1000億個程度ですが、フェカリス菌のバイオジェニックスは遥かに多い量を摂取することもできます。
代表的なバイオジェニックスのフェカリス菌
代表的なフェカリス菌のバイオジェニックスは、
- フェカリス菌FK-23株
- フェカリス菌EC-12株
- フェカリス菌EF-2001株
これらの3つになるかと思います。
いずれの菌も特許製法で製造され、様々な効果が報告されています。
フェカリス菌FK-23株の効果
- 整腸作用
- インフルエンザに対する効果
- 肥満抑制効果
- 感染症予防効果
- 免疫力強化
- 抗腫瘍作用
- アレルギーに対する効果
- スギ花粉症に対する効果
- 酒さ性皮膚炎に対する効果
などの非常に多くの効果が報告されています。
フェカリス菌EC-12株の効果
加熱殺菌済みのバイオジェニックスとして用いられるEC-12株には、ヒト、豚、マウス、ラット、トリなどを対象にした実験で様々な効果が確認されています。
- 腸内環境改善
- 自然免疫および獲得免疫の活性化
- アレルギー症状改善
- 花粉症予防・症状改善
- アトピー性皮膚炎の改善
- メタボリック症候群の予防改善
- 内臓脂肪の低減
- インフルエンザの治癒促進
フェカリス菌EF-2001株の効果
白血球(免疫細胞)の栄養源と言われるBRM(Biological Response Modifier=免疫力を活性化する物質の総称)がEC-2001株の細胞壁に含まれており、免疫力を期待することが期待されます。
このページではこれまでに当サイトでレビューしたフェカリス菌入りの商品をフェカリス菌の菌株ごとにまとめました。
菌株の名前まで記されていないものは単にフェカリス菌として分類しています。