善玉菌で大腸がん予防
食生活の欧米化、脂質の多い食事が原因で大腸ガンは増えていると考えられています。
脂質やタンパク質などをたくさん摂取すると善玉菌が減少/悪玉菌が増加し、腸内フローラが悪化します。
タンパク質はウェルシュ菌などの悪玉菌エサになります。プロテインを飲むとオナラが臭くなるのはこのためですね。
また、高脂肪食は二次胆汁酸を腸内に増加させます。二次胆汁酸が大腸ガンを促進する作用があるという報告があります。
今日、大腸ガンは日本において女性のガンの死亡率1位を占める疾患となってしまいました。
菌の特徴 | 作用の例 | |
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ビフィズス菌/ 乳酸菌 |
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酪酸を産生する酪酸菌やルミノコッカスなど |
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ウェルシュ菌などの悪玉菌 |
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善玉菌を増やして、悪玉菌を抑制することがとても重要です。
便秘改善
整腸作用はプロバイオティクス、バイオジェニックス、プレバイオティクスのもっとも基本的な作用です。
善玉菌を摂取して便秘を改善すれば、便とともに有害物質の排泄を促進することができます。
悪玉菌抑制による毒素産生低減
腸内に常在するウェルシュ菌などの悪玉菌は二次胆汁酸やニトロソアミンといった発がん性のある物質を作り出します。
善玉菌を増やして腸内pHを産生に傾けて腸内環境を改善し、悪玉菌を減少させれば悪玉菌によって産生されるインドールなどの有害物質も減少させることができます。
NK細胞などの免疫賦活
ヒトの腸には粘膜免疫の60%が集中しています。そもそも健全な腸内フローラには免疫を高める作用があります。腸内環境を健康に保つことが免疫力の維持につながります。
またプロバイオティクス・バイオジェニックスは免疫細胞に働きかけてインターフェロンαやNK細胞(ナチュラルキラー細胞)などをさらに活性化するものが数多くみつかっています。
健康な人でも毎日3000~6000個の細胞がガン化しているといいます。
インターフェロンαやNK細胞などの免疫細胞はこのようなガン化してしまった細胞を退治する役割をもっています。
発がん性物質を吸着・排出
腸内の発がん性物質を菌体に吸着し、排出する作用のある菌も確認されています。(抗変異原性)
DNAの変異抑制・修復作用
DNAの変異を抑制する効果を持つ菌や、ダメージを受けたDNAを修復する作用を持つ物質を作りだす菌などもあります。(ポリアミンを産生するビフィズス菌LKM512株)
このようなプロバイオティクス、バイオジェニックスの作用により大腸ガン予防を期待することができます。
日本人の約10%が大腸がんの原因になる毒素を産生するETBF菌という悪玉菌を持つと推測されています。
ビフィズス菌BB536株はETBF菌を抑制することが確認されています。