R-1(OLL1073R-1株)

R-1乳酸菌(OLL1073R-1株)

R-1乳酸菌(OLL1073R-1株)はブルガリア菌の一種です。

生きて腸に届くという売り文句のプロバイオティクスはたくさんありますが、R-1乳酸菌は生きて腸に届くかどうかはあまり重要ではないようです。

乳酸菌はその名前の通り増殖するときに乳酸を作りだしますが、乳酸以外の有用な物質を作りだすものもあります。

R-1の場合は増殖するときに菌の外に多糖体(EPS)というネバネバ物質を作り出します。

EPS=extracellular polysaccharideまたはexopolysaccharide

このEPSがヒトの「強さひきだす乳酸菌」R-1乳酸菌のといえる物質です。

プロバイオティクスヨーグルトを食べる際は、

「このヨーグルトには何億個くらいの菌が含まれているだろうか?」と、気になるところですが、

R-1のヨーグルトの場合は、

「このヨーグルトにはどのくらいの菌体外多糖(EPS)が含まれているのだろうか?」と気にするべきなのです。

R-1乳酸菌のように「菌の作り出した物質」によって持たされる良い効果はプロバイオティクス(生きた菌による良い効果)ではなく、バイオジェニックスと呼ばれることがあります。

(※EPSを作りだす乳酸菌はR-1以外にも様々な菌がありますが、EPSの生理保健効果は作りだす菌によって異なります。とにかくEPSを取れば免疫力があがるというわけではありません。)

R-1(OLL1073R-1株)の効果

NK細胞活性化

山形県舟形町に住む70~80歳の健康な高齢者57名と、佐賀県有田町に住む、60歳以上の健康な高齢者85名を対象にして乳酸菌の免疫システムへの働きを調べました。

R-1乳酸菌をしようしたヨーグルトを食べるグループと、牛乳を飲むグループの2つにわけて実験を行いました。

どちらの地域でも加齢に伴い低下するT細胞増殖能が有為に上昇しました。

また、R-1乳酸菌使用のヨーグルトを食べたグループはどちらの地域でも、食べる前にNK活性が低かったグループにおいて、その活性化症状しました。

風邪にかかるリスクを低減

風邪にかかるリスクの低減も確認できました。牛乳を飲むグループの風邪を引くリスクを「」としたとき、

R-1乳酸菌使用のヨーグルトを食べたグループは有田町で「0.44」、舟形町で「0.29」、統合して分析すると「0.39」となり、

風邪を引くリスクが大きく減少しました。

インフルエンザに感染するリスクを低減

佐賀県有田町で2010年10月1日から翌年3月18日まで、小中学生合計1904名にR-1乳酸菌の入ったヨーグルトを摂取してもらったところ、隣接市の生徒に比べてインフルエンザ感染率が低下しました。

小学校にいたってはインフルエンザ感染率が隣接市の小学校の10分の1程度となり、かなりの差がでまし た。

R-1が産生した菌体外多糖(EPS)を取り入れることによって、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)が活性化し免疫力が向上した結果、インフルエンザの感染率が低下したと考えられます。

NK細胞はとても重要な免疫細胞です。健康なヒトでも毎日3000〜6000個のガン細胞ができるといわれています。NK細胞などの免疫細胞がこういったガン細胞やウイルス・細菌に感染した細胞を退治してくれます。

IgA抗体を増加

R-1乳酸菌で発酵させたヨーグルトを用いた試験では、健康な高齢者を対象に12週間にわたりR-1乳酸菌で発酵したヨーグルトを毎日摂取してもらったところ、他の乳酸菌で発酵したヨーグルトを摂った人と比べて、インフルエンザA(H3N2)亜型に反応する唾液中IgA濃度の増加率が有意に上昇することが確認されました。

IgA抗体の分泌が促されればウイルスの体内への侵入を阻止することが期待できます。

菌概要

菌の名前
R-1(OLL1073R-1株)
菌の由来-
利用時の菌の状態
  • 生菌
菌の強さ-
期待される主な効果 この菌を使用するメーカー

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菌の効果は研究成果であり、菌を含む製品の効果・効能ではありません。

※医薬品、医薬部外品、特定保健用食品などの一部の製品には善玉菌による整腸作用などの保健効果がある製品があります。