L8020菌は広島大学歯学総合研究科 二川 浩樹教授によって、健康な子供の口から発見されました。
ヒト由来の乳酸菌ということになりますね。
2018年には口腔(こうくう)内に関する効果から機能性表示食品の関与成分になりました。
80歳になっても20本以上の自分の歯を保って欲しいという願いを込めて「L8020菌」と名付けられました。
正式名称は「ラクトバチルス・ラムノーザス・KO3株」です。
L8020菌はヒトの口内に常在している、
- 虫歯菌
- 歯周病菌
- カンジダ菌
などの悪玉菌・日和見(ひよりみ)菌(人にとってあまり好ましくない菌)の発育の阻止・殺菌効果が期待できます。
その効果の主体が「酸」ではないということなので、L8020菌はなんらかの抗菌物質を産生する菌であるかと思われます。(※菌の作り出し酸によって好ましくない悪玉菌を抑制する作用のある菌もあるのでこういった表現になっているのかと思われます。)
多くのビフィズス菌・乳酸菌などのプロバイオティクスは効果がマイルドであるため、整腸作用などの効果が現れるのは早くともその菌を摂取した翌日~数日後です。
免疫力アップやピロリ菌抑制などの効果に関しては数週間摂取し続けないと効果が発揮されない場合もあります。
一方、L8020菌の場合には実験結果を見てみると、わずか数十秒で効果を発揮してくれるようです。
L8020菌の発酵物に虫歯菌や歯周病が触れれば、数十秒でそれらの抑制作用を発揮してくれます。
また、L8020はヨーグルトなどで生菌の状態で摂取した場合は生きたまま腸に到達することもできる強い生命力をもっています。
生きたまま胃腸に到達したL8020乳酸菌がどのような効果をもたらすか非常に気になるところですね。
L8020菌の効果
虫歯菌に対する効果
L8020菌入りのヨーグルトを使用した実験(ミュータンス菌)
L8020菌の入ったヨーグルトを食べた人は明らかに虫歯の原因になるミュータンス菌が減っていることが分かりました。
虫歯菌に対するシャーレでの実験
シャーレで8.4×106個の虫歯菌を、L8020乳酸菌入りの水溶液10mlと接触させたところ、虫歯菌は99.9%以上減少しました。
歯周病菌に対する効果
L8020菌入りのヨーグルトを使用した実験(ジンジバリス菌)
L8020菌の入ったヨーグルトを食べた人は歯周病の原因になるジンジバリス菌が減っていることが分かりました。
ジンジバリス菌を抑制することができれば歯周病が原因の口臭予防にもつながります。
歯周病菌に対するシャーレでの実験
シャーレで9.7×107個の歯周病菌を、L8020乳酸菌入りの水溶液10mlと30秒間接触させたところ、歯周病菌はほぼ死滅しました。
カンジダバイオフィルムに対する抑制効果
カンジダ菌はカビ(真菌)の一種で、ヒトの口腔内に常在しています。普段は日和見菌として他の菌と共存していますが、免疫力の低下や常在細菌のバランスが崩れた場などで増殖することがあります。
L8020菌の入ったヨーグルトを食べることでカンジダ菌を抑える効果があることがわかりました。
菌概要
菌の名前 | L8020菌(KO3株) |
菌の由来 | |
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利用時の菌の状態 |
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菌の強さ | |
期待される主な効果 | この菌を使用するメーカー |
菌の効果は研究成果であり、菌を含む製品の効果・効能ではありません。
※医薬品、医薬部外品、特定保健用食品などの一部の製品には善玉菌による整腸作用などの保健効果がある製品があります。