乳酸菌CP1563株はアサヒグループの保有する菌の中から、
脂肪のβ酸化(脂肪燃焼)を促進する核内受容体PPARα(Peroxisome Proliferator-Activated Receptor α)
を活性化する能力が高い菌として選抜されました。
体脂肪を減らす作用から機能性表示食品の関与成分になっています。
菌の生死は重要でなはく、菌体自体(粉砕されて利用される)が重要な乳酸菌なので、バイオジェニックス的な要素の強い乳酸菌といえそうです。
乳酸菌CP1563株はヒトの腸内から発見されたヒト由来の乳酸菌です。
乳酸菌CP1563株の効果
脂肪を減らすアプローチには主に次の3つがあります。
- 食事の際の脂肪の吸収を抑制する(難消化性デキストリンなどの食物繊維など)
- 脂肪が燃焼されやすいように、脂肪を分解する
- 脂肪の脂肪の燃焼を促す
乳酸菌CP1563株はこのうちの3番目、脂肪の脂肪の燃焼を促すという効果が確認された乳酸菌です。
乳酸菌CP1563株は菌体を粉砕し、有効成分が小腸で吸収されやすいようにして用いられます。
小腸で吸収された乳酸菌CP1563株は脂肪燃焼を促進する核内受容体PPARαを活性化し、脂肪の燃焼を促します。
乳酸菌CP1563株によって必要以上に脂肪の燃焼が促されることはなく、過剰に蓄えられた体脂肪を減らし、適正な体脂肪にすることができると考えられています。
ヒトを対象にした実験
やや肥満から肥満の人(BMI25~30)200名に破砕した「乳酸菌CP1563株」を含む飲料を12週間飲んでもらったところ、乳酸菌CP1563株を摂取しなかった人に比べて、内臓脂肪と皮下脂肪を合わせた体脂肪面積全体が減少することが明らかになりました。
マウスを対象にした実験
マウスに、
- 高脂肪食
- 高脂肪食+粉砕した「乳酸菌CP1563株」
- 高脂肪食+粉砕していない「乳酸菌CP1563株」
を6週間させえたところ、「2」のグループでは「1」のグループに対して、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が有意に上昇し、動脈硬化指数AIが有意に改善しました。
しかし、「3」のグループではこのような効果は確認されませんでした。
以上のことから「乳酸菌CP1563株」は菌体を粉砕することでPPARα活性化因子が露出し、経口投与により脂質代謝改善作用を示すことが示唆されました。
体脂肪減少以外の効果
乳酸菌CP1563株は体脂肪の減少作用以外にも、
- LDLコレステロール値(悪玉コレステロール)
- 血糖値
- 尿酸値
の改善が確認されました。
菌概要
菌の名前 | ラクトバチルス・アミロボラス・CP1563株 |
菌の由来 | |
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利用時の菌の状態 |
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菌の強さ | |
期待される主な効果 | この菌を使用するメーカー |
菌の効果は研究成果であり、菌を含む製品の効果・効能ではありません。
※医薬品、医薬部外品、特定保健用食品などの一部の製品には善玉菌による整腸作用などの保健効果がある製品があります。