ビフィズス菌M-16V

ビフィズス菌M-16Vは1963年に赤ちゃんの腸内から発見されたビフィズス菌です。

ヒト由来の菌ということになりますね。

ビフィズス菌M-16Vは低体重で生まれた赤ちゃんの腸内フローラや免疫機能の発達を助け、感染症を予防する効果があることから全国の医療機関へ向けて20年以上前から無償で提供を行われてきたとのことです。

ビフィズス菌M-16Vの効果・効能

低出生体重児の腸内フローラ改善作用

低出生体重児の腸管は、ビフィズス菌が定着するまでに時間がかかるといいます。

体重1,000~2,000gの低体重出生児31名を、M-16Vを投与するグループと投与しないグループに分け、ビフィズス菌の腸管内での棲状況を調べました。

すると、M-16Vを投与したグループでは2週目で全員からビフィズス菌が検出されました。

低出生体重児の感染症予防および発育促進

早産時の感染症の多くが、異常細菌叢に伴うbacterial translocation(腸管内細菌が腸管外組織に移行する病態)に起因するといわれ、早期に正常な細菌叢を確立することが重要とされています。

出生体重1,500g未満の低出生体重児162名を、M-16Vを投与するグループと投与しないグループに分け、感染症発生率や発育の状況を調べました。

その結果、M-16Vを投与したグループでは、

  • 感染症発生率の低下
  • 経腸栄養(100g / kg体重/日)確立までの期間の短縮
  • 分娩予定日までの体重増加
  • 入院日数の短縮

が確認されました。

新生児壊死性腸炎(NEC)の予防

壊死性腸炎(Necrotizing enterocolitis:NEC)は、腸への血流が障害され、細菌などの感染が加わることで腸が壊死する病気です。

早産児や低出生体重児で生後30日未満に起こる危険性が高いとされています。

出生体重1,500g未満の低出生体重児564名を、M-16Vを投与するグループと投与しないグループに分け、壊死性腸炎および他の感染症の発症率を調べました。

結果をみると、M-16V投与群は対照群と比較し、NECおよび他の感染症の発症率が有意に低く抑えられていました

抗アレルギー作用

アトピー性皮膚炎の乳児(生後7カ月以下)90名を、M-16V+オリゴ糖投与を投与したグループ群( シンバイオティクス投与群 )と プラセボを投与したグループに分け、12週間にわたってアトピー性皮膚炎の症状の変化を調べました。

このうち、IgE抗体が関連するアトピー性皮膚炎の乳児をみると、M-16V+オリゴ糖投与群ではプラセボ群に比べ、症状が有意に改善されていました。

さらに上記試験の乳児90名を対象に、1年後の喘息様症状の状況を調べました。

その結果、M-16V+オリゴ糖投与群ではプラセボ投与群に比べ、1年後の喘息様症状が低く抑えられました。

乳児のアレルギー発症予防作用

妊婦160人をビフィズス菌混合粉末(BB536+M-16V)摂取群と非摂取群に分け、ビフィズス菌摂取群には出産予定日の4週間前から摂取してもらい、出産後の乳児にも生後6カ月まで同粉末を摂取してもらいました。

その結果、ビフィズス菌摂取群では、非摂取群に比べて乳児のアトピー性皮膚炎の有病率が少ないことが認められました

菌概要

菌の名前
ビフィズス菌M-16V
菌の由来-
利用時の菌の状態
  • 生菌
菌の強さ-
期待される主な効果 この菌を使用するメーカー

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菌の効果は研究成果であり、菌を含む製品の効果・効能ではありません。

※医薬品、医薬部外品、特定保健用食品などの一部の製品には善玉菌による整腸作用などの保健効果がある製品があります。