『L.プランタルム YIT0132』は漬物から発見された乳酸菌です。
植物性乳酸菌(植物由来の乳酸菌)ということになりますね。
L.プランタルム YIT0132は柑橘果汁は、
- 柑橘果汁中での発酵性が良好であること
- マクロファージなどの免疫細胞が産生し、乱れた免疫バランスを改善するインターロイキン-10(IL-10)の産生誘導能が高いこと
などの条件に合った菌として選ばれました。
インターロイキン-10は制御性T細胞を活性化し、乱れた免疫細胞のバランスを整え、アレルギー症状をい改善する働きがあります。
なぜ柑橘果汁で発酵性が良好であること必要性があるのか?
柑橘類に含まれるポリフェノールの一種であるヘスペリジンには、ヒスタミンの分泌を抑制する作用のあることが明らかにされています。
柑橘果汁を乳酸菌で発酵させることにより、ヘスペリジン+乳酸菌の相乗効果を狙うことができるわけですね。
生きて届く必要はない
植物由来の乳酸菌は生命力が強く生きたまま腸に届くものが多いですが、L.プランタルム YIT0132は必ずしも生きたまま腸に届く必要がない乳酸菌のようです。
L.プランタルム YIT0132は菌体あるいは菌の作り出した物質に良い効果が期待できるバイオジェニックス乳酸菌といえそうです。
L.プランタルム YIT0132の効果
L.プランタルム YIT0132は抗アレルギー作用を求めて開発された乳酸菌です。
通年性アレルギー性鼻炎に対する効果
通年性アレルギー性鼻炎の方に33名を2つのグループにわけ、一方にはうんんみかん果汁をプランタルム YIT0132で発酵させた乳酸菌発酵果汁飲料を、もう一方のグループにはプランタルム YIT0132を含まない果汁飲料を1日1本8週間飲んでもらい飲用前、飲用8週間後の鼻炎症状、毛中免疫パラメーターを調べた結果、
プランタルム YIT0132で発酵させた乳酸菌発酵果汁飲料を飲んだグループは、プラセボ飲料を飲んだグループに比較して、総合鼻炎症状スコアが優位に改善しました。
このことからプランタルム YIT0132を含む乳酸菌発酵果汁飲料の継続飲用は通年性アレルギー性鼻炎の症状を改善することが明らかになりました。
アレルギー関連血液マーカーの改善
プランタルム YIT0132を含む乳酸菌発酵果汁飲料を飲んだグループでは、
- アレルギー症状を発症しているヒトでは過剰に産生され、症状の原因となることが知られている『総IgE』
- アレルギー症状の重篤化につながると考えられているECP(Eosinophil Cationic Protein)
- アレルギー症状発症状態で相対的に増加するTh2
の値が有意に減少していました。
このことからプランタルム YIT0132を含む乳酸菌発酵果汁飲料の有効性は総IgE、ECP、Th2などのアレルギー関連因子の改善を介したものであると考えられています。
スギ花粉症患者の花粉飛散時期の症状悪化を抑制
スギ花粉飛散時期(2~4月)に花粉症自覚症状を持つ42人を、L.プランタルム YIT0132を含む乳酸菌発酵果汁飲料を飲むグループ、プラセボ飲料を飲むグループにわけ1日1本、8週間摂取してもらいました。
花粉症状およびQOL
L.プランタルム YIT0132を含む乳酸菌発酵果汁飲料を引用したグループは、プラセボ飲料を摂取したグループに比べて、花粉症に特有な症状である、
- 目のかゆみ
- QOL(Quality Of Life)に関する記憶力低下
- 会話支障
- 疲労
のスコアが有意に低値を示し、これらの症状が軽減されました。
かゆみ症状の改善
果汁飲料を飲用したグループでは、目・鼻・皮膚のかゆみスコアが疑似飲料を飲用したグループに比べて有意に低値を示し、症状が軽減されました。
血中好酸球の増加を抑制
アレルギー性疾患において、症状の慢性化と関係し、炎症の指標ともなる血中の好酸球数の変化を調べたところ、L.プランタルム YIT0132を含む乳酸菌発酵果汁飲料を飲用したグループでは、プラセボ飲料を飲用したグループに比べ、スギ花粉飛散後期における血中好酸球数の増加が有意に抑制されました。
菌概要
菌の名前 | L.プランタルム YIT0132 |
菌の由来 | |
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利用時の菌の状態 |
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菌の強さ | |
期待される主な効果 | この菌を使用するメーカー |
菌の効果は研究成果であり、菌を含む製品の効果・効能ではありません。
※医薬品、医薬部外品、特定保健用食品などの一部の製品には善玉菌による整腸作用などの保健効果がある製品があります。