TMC0356株はタカナシ乳業によって健康な成人から発見されました。
ガセリ菌に属する乳酸菌です。
胃酸・胆汁酸などに耐えて生きたまま腸に到達することができます。
アレルギー抑制作用
TMC0356乳酸菌がTh1細胞とTh2細胞のバランスをとりIgE抗体を抑制することで、抗アレルギー効果が期待できると考えています。
マウスでの実験
アレルギー状態にさせたマウスにTMC0356を28日間摂取させたところ、血液中の総IgE抗体が有為に減少しました。
またTh1細胞を活性化するIL-12が高くなっており、Th1/Th2細胞のバランスが改善されていることが明らかになりました。
ヒトでの実験
IgE抗体価が高く通年性アレルギーを持つ被験者15名に、TMC0356乳酸菌で調製した発酵乳を1日に200ml、28日間摂取してもらったところ、接種後14日後および28日後の血液検査でTh1細胞が有為に高くなっていました。
さらに、IgE抗体価も摂取28日後で有意に減少していました。
花粉症の症状を改善
LGG乳酸菌とTMC0356菌の混合菌を9週から10週間後摂取し続けた人は、花粉症のシーズンになっても、鼻づまりを引き起こす割合が、かなり低いことがわかりました。
また、次世代シークエンサーを用いてこれまでばの培養法では検出できなかった最近を含む全ての腸内細菌を解析し腸内フローラへの影響を調べました。
LGG乳酸菌とTMC0356菌で調整した発酵乳を摂取したグループは、腸内の多様性が有意に増加しました。
さらに、腸内細菌の占有率(腸内細菌全体のうち占めている割合)を見てみると、発酵乳を摂取すると乳酸や酪酸を産生することが報告されている細菌属が統計学的に有意に増加することがわかりました。
「LGG乳酸菌」「TMC0356菌」(ともにLactobacillus属)の摂取により、Lactobacillus属以外の腸内細菌の占有率にも変化を与え、腸内フローラを変動させることが初めて明らかになりました。
「LGG乳酸菌」と「TMC0356乳酸菌」で調整した発酵乳の摂取は花粉症患者の偏った腸内細菌を多様化させ、腸内細菌のバランスを改善し宿主の免疫応答を制御することで、花粉症の症状を軽減させている可能性が考えられました。
インフルエンザに対する効果
TMC0356菌を14日間摂取したマウスにインフルエンザを感染させました。ウイルス摂取6日後の肺のインフルエンザウイルス数を測定したところ、TMC0356菌を摂取したマウスは症状が軽度の個体が多く観察され、肺中のインフルエンザの数も有為な低値を示しました。
菌概要
菌の名前 | TMC0356株 |
菌の由来 | |
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利用時の菌の状態 |
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菌の強さ | |
期待される主な効果 | この菌を使用するメーカー |
菌の効果は研究成果であり、菌を含む製品の効果・効能ではありません。
※医薬品、医薬部外品、特定保健用食品などの一部の製品には善玉菌による整腸作用などの保健効果がある製品があります。