LA-2乳酸菌

乳酸菌LA-2は以前はラクトバチルス・アシドフィルス菌に分類されていましたが、現在ではラクトバチルス・ラムノーサス菌に分類されています。

プロバイオティクス(=生きた菌による効果)的な作用のみならず、LA-2はバイオジェニックス(=菌体自体または菌の作り出し物質にによる良い作用)的な作用も持ち合わせた菌と言えそうです。

タカナシ乳業の保有する菌のようですが、この菌の本家であるタカナシ乳業の製品ラインナップにはLA-2乳酸菌を使用する菌は2018年現在見当たらず、セブン&アイのプライベート・ブランドのセブンプレミアムのプレーンヨーグルトに使用されているだけのようです。

菌の研究効果を見ると、焼き肉などのあとにオススメの乳酸菌といえそうです。

乳酸菌LA-2の効果

LA-2株が生きたまま腸に届くといった情報は見当たりません。

たとえ死んでしまった菌でも次のような効果が期待できるのだろうと思われます。

整腸作用

健康成人6名にLA-2を含んだ発酵乳を7日間摂取してもらったところ、ビフィズス菌およびラクトバチルスなどの善玉菌の菌数が有為に増加しました。

ビフィズス菌はヒトの小腸下部から大腸に生息する善玉菌です。ビフィズス菌が増えて悪玉菌が減少すると腸内環境が改善されて整腸作用がもたらされます。

ヒト腸管粘膜への腸管感染性病原菌付着に対する抑制・阻止効果

タカナシ学会の2007年度の発表によると病原性のある菌がヒトの腸管粘膜に付着することを抑制するとのことです。

腸管粘膜は、400平方メートルのも広さがあり、常に消化液や病原菌ウイルスなど、様々なリスクに曝されています。

腸管粘膜を健全に保つことは感染症の予防につながります。

LA-2乳酸菌の菌体が変異原を吸着・排出する

生物の遺伝情報(DNAあるいは染色体)に変化をひき起こす作用を有する物質を変異原と呼び、その作用の強さを変異原性と呼びます。

遺伝情報に異常を起こしてガンの原因を作るもののほとんどは変異原性物質でもあることが実験的に知られています。

LA-2株は菌体に変異原物質を吸着させ、変異原性を減少させる効果(抗変異原性)があります。

LA-2株を用いた発酵乳を健康な成人男子(平均年齢32.6歳)に1日100g摂取してもらい、摂取後5~7時間に採取した糞便の変異原性を比較しました。

LA-2株を用いた発酵乳を摂取していたグループは、そうでないグループと比較して個人差はあるものの、変異原性が有為に減少しました。

中には90%以上変異原性が減少した人もいました。

乳酸菌LA-2株は焼き肉や焼き魚の”お焦げ”などに含まれる変異原性物質(有害物質)を吸着・結合して排出し、変異原性を低減させることが期待できます。

菌概要

菌の名前
乳酸菌LA-2
菌の由来-
利用時の菌の状態
  • 生菌
菌の強さ-
期待される主な効果 この菌を使用するメーカー

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菌の効果は研究成果であり、菌を含む製品の効果・効能ではありません。

※医薬品、医薬部外品、特定保健用食品などの一部の製品には善玉菌による整腸作用などの保健効果がある製品があります。