GCL1176株

GCL1176株は以前はグリコ社のカスピ海ヨーグルト「グリコ おいしいカスピ海 特選生乳100%」に使われているとされていました。

しかし、2016年に「グリコ おいしいカスピ海 特選生乳100%」のパッケージや公式サイトがリニューアルされて、グリコ社のカスピ海ヨーグルトにはクレモリス乳酸菌CHCC2907株が使用されていることが明らかになりました。

カスピ海ヨーグルトの特徴

カスピ海ヨーグルトとは長生きなヒトの多い黒海とカスピ海に挟まれたコーカサス地方で古くから食べられていたヨーグルトです。

カスピ海ヨーグルトの大きな特徴はクレモリス菌が菌の外に作り出す多糖体(EPS)というネバネバ物質です。

GCL1176株の効果

整腸作用

クレモリス菌GCL1176株には、高い整腸作用があることが認められています。

25~38歳の成人に、GCL1176株で発酵させたヨーグルトを毎日100g、4週間摂取してもらい、毎日の排便回数や便の量を調査したところ、摂取前に比べて排便回数と便の量が増え、排便習慣が改善することが確認されました。

コレステロール低下作用

健康なヒトの場合はカラダに必要なコレステロールの約8割を肝臓などで合成しています。

しかしなんらかの原因で血中コレステロール値が高くなりすぎると高コレステロール血症や動脈硬化の原因になってしまいます。

コレステロール値が上がる原因には、外因性と内因性の2つがあります

外因性のコレステロール値上昇

外因性のコレステロール値上昇は、食事など体外から摂取したもので上がるケース。内因性は、体内の 代謝バランスが崩れることによって血清コレステロール濃度が上がるケースです。

マウスに高コレステロールの飼料を与えると、血清コレステロール濃度が著しく上昇します。このとき、飼料に5%のGCL1176株の粉末を加える と、血清コレステロール濃度の上昇は緩やかになります。

内因性のコレステロール値上昇

ガンによって体内の代謝バランスを崩しているマウスに、GCL1176株の粉末を加えた飼料を2週間与えてみると、与えなかったマウスに比べて、血清コレステロールの値が低くなっていることが分かりました。

GCL1176株は、中性コレステロールや総胆汁酸の排出を促進することによって血清コレステロール濃度を低下させる効果があると考えられます。

アレルギー緩和作用

GCL1176株が生成する多糖体が、アレルギー症状を緩和することも実験で明らかにされています。

アレルギー症状を持つマウスにGCL1176株の生成した多糖体を投与すると、与えなかったマウスに比べて、血液中のIgE抗体の濃度の上昇が抑えられます。

IgE抗体はアレルギー反応が起こる上で大変重要な働きをする抗体で、その濃度が高いほどアレルギー症状が出やすい傾向があるといわれるものです。

菌概要

菌の名前
GCL1176株
菌の由来
利用時の菌の状態
  • 生菌
菌の強さ-
期待される主な効果 この菌を使用するメーカー

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菌の効果は研究成果であり、菌を含む製品の効果・効能ではありません。

※医薬品、医薬部外品、特定保健用食品などの一部の製品には善玉菌による整腸作用などの保健効果がある製品があります。