S-903納豆菌

納豆の健康食品としての効果は次のようなものがよく知られていますね。

  • 整腸作用
  • 骨の健康に良いビタミンKを含んでいる
  • 血液サラサラ効果の期待できるナットウキナーゼを含んでいる

この他にも納豆は免疫力を強化する作用を持つ食品であるということも以前から指摘されていました。

そして2017年、免疫力強化作用・抗アレルギー作用に関する具体的な研究成果のあるS-903納豆菌が市場に登場しました。

S-903納豆菌は2000種類の納豆菌の中から選ばれた

S-903納豆菌は、

  • 納豆の製造に向いている
  • 免疫に対する機能性が高い

このような特徴を持った菌として2000種類の納豆菌の中から選ばまれました。

大豆を発酵させる際に作り出される糸成分が関与している可能性があるということなので、S-903納豆菌はプロバイオティクス(生きた菌による良い効果)というよりかバイオジェニックス的な(微生物の菌体や菌の作り出した物質による良い効果)魅力の高い菌であるといえそうです。

免疫力強化作用

S-903納豆菌は一般的な納豆に使われる納豆菌よりも、インターロイキン12の誘導性が1.5倍も高く、免疫力を高める効果が期待できます。

マウスを使ったインフルエンザに対する実験

S-903納豆菌はインフルエンザウイルスの増殖を予防し、感染後も抗体産生量を高めることが確認されました。

インフルエンザに感染させる7日前からマウスにS-903納豆菌を摂取させ、感染3日後に肺のウイルス量を測定したところ、S-903納豆菌を与えたマウスは蒸留水を与えたマウスよりもインフルエンザウイルス量が少ないことがわかりました。

また、S-903納豆菌を摂る量が多いほどウイルスの量が少ないこともわかりました。

その関与成分はS-903納豆菌が大豆を発酵させる際に産生する納豆の糸成分である可能性が示されました。

ノロウイルスに対する効果

ノロウイルスに感染させる3日前から7日後までマウスに「S-903 納豆菌」でつくられた納豆あるいは「S-903 納豆菌」を与えてノロウイルス量を測定し非摂取(蒸留水)の感染マウスと比較しました。

ノロウイルスは小腸に感染して腸管上皮細胞で増殖します。

実験の結果、「S-903 納豆菌」でつくられた納豆、「S-903 納豆菌」を摂取したマウスは、「S-903 納豆菌」を摂取しなかったのマウスに比べて、ノロウイルスの量が大きく抑えられていることがわかりました。

特にノロウイルス接種後の1日目・2日目のウイルス量は1/3程度に抑えられています。

この実験によって「S-903 納豆菌」にはノロウイルス発症の予防と感染後の症状を軽減する効果が期待できることが確認されました。

ライノウイルス

ライノウイルスに感染させる7日前からマウスに「S-903 納豆菌」でつくられた納豆あるいは「S-903 納豆菌」を与え、12週にわたって血液中の中和抗体の値を測定しました。

中和抗体は、ライノウイルスの毒性・感染力などの活性を減退あるいは消失させる抗体で、値が高いほど抗ライノウイルス効果が高く、ライノウイルス量を減少させることができます。

実験の結果、 「S-903 納豆菌」でつくられた納豆、「S-903 納豆菌」を摂取したマウスは、「S-903 納豆菌」を摂取摂取しなかったマウスに比べて、中和抗体価が明らかに高いことがわかりました。

この実験によって「S-903 納豆菌」にはライノウイルスの予防や感染後の症状軽減に効果があることが確認されました。

鼻水を抑える効果

鼻過敏症のモデルであるTDI感作モルモットを使った実験では、モルモットにS-903納豆菌を38日間摂取させ、抗原によって誘発される鼻汁量を測定したところ、S-903納豆菌は鼻水を抑える効果があることがわかりました。

花粉症症状の緩和効果

2014年春、花粉症患者にS-903納豆菌を10週間摂取してもらったところ、S-903納豆菌を摂取した人は摂取しなかった人に比べて、「水っぱな」・「くしゃみ」といった花粉症の症状を緩和する効果があることが示唆されました。

菌概要

菌の名前
S-903納豆菌
菌の由来-
利用時の菌の状態
  • 生菌
菌の強さ-
期待される主な効果 この菌を使用するメーカー

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菌の効果は研究成果であり、菌を含む製品の効果・効能ではありません。

※医薬品、医薬部外品、特定保健用食品などの一部の製品には善玉菌による整腸作用などの保健効果がある製品があります。